Yasushi Kawakami
ただのテストで終わらせるにはもったいない!TOEICで英語力を伸ばす学習法
TOEICの受験者数は年々右肩上がりに増えており、延べ二百数十万人の人がTOEICを受けているそうです(2014年度時点で240万人。国際ビジネスコミュニケーション協会発表)。最近ではTOEICスコアの利用を認める大学も増え、その影響力はますます増してきています。
そんなTOEICについて、「ただの英語力を測るテスト」として捉えている方がほとんどかと思います。中にはテクニックを磨くことばかりに注力し、点数を取ることだけを目標とする人もいるかもしれません。ですが、せっかく貴重な時間とお金をかけるのに、これでは後には何も残らないのではないでしょうか・・・これは非常にもったいないことだと思います。どうせTOEICに向けて勉強するなら、点数のためと渋々やるのではなく、その内容を自分の英語力向上にどうやったら役立てられるかを考えるべきではないでしょうか。
TOEICに前向きになれない方に私がぜひお伝えしたいメッセージ、それは
"TOEICは英語力を伸ばす最高のツールである"
ということです。
その最大の理由は何と言っても、TOEICで扱う内容には、私たちが英語圏において日常生活・仕事で用いるべき基礎的な表現・語彙が満載 だからです。
TOEICで使われるボキャブラリーは、日常生活や仕事で普通に使われているものばかりです。
よく"ビジネス英語の試験"などと言われるTOEICですが、実際にはビジネス英語ばかりというわけではなく、リスニングパートでは普段の会話のやり取りを始め、冷蔵庫が壊れた、飛行機が遅れた・・・などなど、普通に(?)起こりうる状況を扱っていますし、リーディングパートでも文法や語彙の知識を問う問題に始まり、イベントの案内状、取扱説明書、ビジネスレターなどがトピックとして扱われていたりします。
まさに、 私たちが英語を使って生活・仕事する上で必要になる知識を凝縮したものがTOEIC といえるでしょう。
そんなTOEICをベースに学習することで、リスニングとリーディングだけでなく、それこそスピーキングやライティングにも役立てることができるのです。
では、次にTOEICを活用した学習法について。
自分に合ったものであれば、使用する教材はどんなものでも構いません。迷われている方は、始めは「新公式問題集」から入るといいでしょう。次に、実際に問題を解いてみるのですが、ただ問題を解くだけではあまりにもったいないです。間違ったところは正解を確認し、二度と同じミスをしないようにすることは基本中の基本です。
リスニングパートでは音読・シャドーイング(音声の後に続いて読むこと)を何度も何度も繰り返し行います。ときには"ながら勉強"(家事の途中・通勤中の車の中・・・などの場面で音声を聞いてみる)もいいでしょう。また、part2はディクテーション(聞こえた内容をそのまま書き取ってみること)で耳を鍛えるには最適です。しかも、短くてそのまま使える便利なフレーズがたくさん覚えられるので一石二鳥です。
リーディングパートでのおすすめは、"声に出しながら書き写すこと"です。
「ええ?!時間かかるし、無理!」という声が聞こえてきそうですが、ちょっと待ってください。時間対効果で言っても、実はこの勉強法のポテンシャルはすごいものがあります。そして、実はこの勉強法は英語初心者の方ほど効果てきめんです。
例えばpart5では、普通は読み飛ばしてしまうような(場合によっては理解もされずに・・)、どこが主語でどこが動詞か・・・といった構文にじっくりと注意を払うことができますし、ただ精読するよりも多くの気づきが得られるはずです。実際、構文の理解は読解力だけでなくリスニング力・スピーキング力にも大きく関わってきます。その力を養う上でも、part5の問題たちはかなり役立ってくれます。
part7では、メール文章や新聞記事などのトピックが特にいい教材になります。普通だと読み飛ばしてしまうようなところも声に出しながら書き写すことで、「へえー、こんな言い回しができるんだ」、「このフレーズ、メール書くときに使える!」などと新たな発見があるものです。
実は、今回お伝えした勉強法は、まさに私が行ってきていたものであり、また私のクライアントの方々にも強くおすすめしているものです。どれも大変なように思えますが、方法もシンプルなので、案外すんなりと取り入れることができます。更に、間違ったと問題・よく意味が取らなかった問題に焦点を絞ってこの学習法を取り入れれば、時間も短縮化できますし、効果も倍増です。
効果は実績が保証します!TOEICをただの試験で終わらせない学習法、ぜひお試しください!!